2022年3月、日本とアメリカで同時に味噌を仕込む「オンライン・ワークショップ」が開催されました。
2022年3月20日(米国ワシントン州時間)、21日(春分の日/日本時間)に開催された「LONGVIEW – WAKO friendship program Miso making workshop 」は、KOSMOST編集部が関わり、日本とアメリカで同時に味噌を仕込む初めての試みです。
きっかけは、ワシントン州ロングビュー市と和光市が友好都市であること。KOSMOSTの運営会社である光英科学研究所の所在地は和光市で、今回、この企画が実現しました。
ロングビュー市と和光市は、1999年10月1日に姉妹都市提携を開始してから、かれこれ20年以上にわたり、交流を紡いできました。時の田中市長(故人)の尽力もあり、学生の派遣、双方の市民の受入れなどが行われ、現在に至っています。昨今は、コロナ禍の影響もあり、交流も滞り気味でしたが、この度、オンラインによりこの会が実現。「微生物とくらし」に視点をあて、ロングビュー市の皆さんと「日本の発酵食品」をテーマに体験型ワークショップを行いました。
ロングビュー市は、米国・カナダ国境に最も隣接しているワシントン州の南西部に位置する人口3.8万人ほどの都市です。冬は霧雨の多く、夏は涼しい温暖な気候で、味噌づくりには最適な場所でもあります。今回、交流の復活ということだけに留まらず、日本に伝わる発酵文化である味噌づくりを共に学びながら、微生物の織り成す技を姉妹都市の皆さんにも知って頂く機会になりました。
ロングビュー市からの参加者は、姉妹都市交流会メンバーの6組で、日本からの訪問者を受け入れるホストファミリーの経験者たちです。交流会委員長をはじめ、LCC (Lower Columbia College)の学長他、来日経験のある方々ばかりでした。
和光市からは7組が参加しました。お子さんが留学されている親御さん、英語の教員を和光市でなさっている方など、異文化交流に積極的な参加者が揃いました。日本との時差は16時間ほどもあり、日本時間10時(午前中)開始は、ロングビュー市では前日午後6時でした。
味噌づくりワークショップでは、発酵研究人で、これまでワークショップ開催を重ねている“はっこうちゃん”が、流ちょうな英語で、インストラクターとしてリードしてくれました。
味噌とはどんなものか、サンプルを試食しながらはじめの一歩から、パワーポイントによるプレゼンや対話、味噌づくり体験を通して、日本で古来より受け継がれてきた微生物の織り成す発酵食品を共に学びました。
柔らかくゆでた大豆をつぶした後、目には見えない麹菌を含んだ塩切麹(白米麹と塩をミックスしたもの)を、自分の手で混ぜる。この作業により、オリジナルの味噌が仕込まれます。そして、パックに密に詰めて秋まで発酵菌に任せる。こんな気長な作業はどの方も初体験だったようです。本当にこれで味噌ができるの? どんな料理に合わせたらいいのか?など、様々な質問を交えながらの味噌仕みタイム2時間が、あっという間に過ぎていきました。
最後に、手前味噌には賞味期限がないこと、はじめはカビが生えることもありますが、決して恐れないこと、天地返しのことなどをお伝えし、写真撮影と共に別れを惜しみながら幕を閉じました。オンラインによる今回の交流会を通して、姉妹都市の方々が更に身近に感じられ、米国でつくられる味噌の味を想像しながら、また、お会いできる日を楽しみにしております。皆さま、ご参加有難うございました。(BIO SMILE)
「LONGVIEW – WAKO friendship program Miso making workshop 」
主催・企画:光英科学研究所 企画室
協力:Longview Sister City Commission
くらしと微生物のウェルネスマガジン&ダイアログ KOSMOST編集部
ロングビュー市の参加者の方から、こんなご感想を頂きました。
So much fun!!! Thank you everyone who participated in the art of making Miso. Koei Science sponsored this wonderful online event
and brought the instructors and educational materials.
We learned so much about the health benefits
and uniqueness of Miso and the fermentation process.
Facebook:Sister cities Longview WAより